ITインフラエンジニアとは|仕事内容・年収・将来性を未経験者向けにわかりやすく解説

ITインフラ

ITインフラエンジニアとはどのような仕事なのかを初心者向けに解説します。

サーバーやネットワーク、クラウドの役割から仕事内容、必要なスキル、資格、年収、将来性まで分かりやすく紹介します。

ITインフラエンジニアとは

私たちが普段利用しているWebサイトやSNS、動画配信サービス、オンラインゲームなどは、すべて「ITインフラ」の上で動いています。

IT業界にはシステムエンジニアやプログラマーなどさまざまな職種があります。

システムエンジニアやプログラマーは、主にWebサイトやSNS、動画配信サービス、オンラインゲームといったアプリケーションを設計したりプログラミングしたりします。

これらのアプリケーションはパソコンやサーバといったコンピューター上で動き、コンピューターはネットワークで繋がっています。インフラエンジニアはサーバーやネットワーク、クラウド環境などの基盤部分を担当します。

ITエンジニア

システムの土台を作り、安全かつ安定した運用を実現する重要な役割を担っています。

ITインフラとは

私たちが利用しているWebサイトやSNS、動画配信サービス、オンラインゲームなどは、アプリケーションだけでは動きません。アプリケーションを動かすためには、サーバーやネットワーク、クラウド環境など、さまざまな基盤が必要になります。

インフラエンジニアは、これらのITインフラを設計・構築し、構築した後は安全かつ安定して利用できるように運用・保守を行います。

それでは、ITインフラを構成する主な要素を見ていきましょう。

サーバー

サーバーとは、アプリケーションを動かしたり、データを保存したりするコンピューターのことです。

動画配信サービスやSNSは、利用者のスマートフォンやパソコンの中だけで動いているわけではなく、サーバー上でアプリケーションが動作し、サーバ上に保存されたデータのうち必要な情報が利用者に送られています。

サーバ

インフラエンジニアは、サーバーの選定や設定を行い、アプリケーションが安定して動作する環境を構築します。

ネットワーク

ネットワークは、コンピューター同士をつなぐ仕組みのことです。

サーバーが存在していても、スマートフォンやパソコンから接続するためのネットワークがなければ利用者はサービスにアクセスできません。

ネットワークには、ルーターやスイッチ、ファイアウォールなどの機器が利用されています。

ネットワーク

インフラエンジニアは、データが安全かつスムーズに流れるようにネットワークを設計・構築・運用します。

セキュリティ

セキュリティとは、システムやデータをサイバー攻撃や不正アクセスから守る仕組みのことです。

もしセキュリティ対策が不十分であれば、個人情報の漏えいやサービス停止などの重大な事故につながる可能性があるので、インフラエンジニアは以下の対策に携わることがあります。

  • 不正アクセスの防止や監視
  • 通信の暗号化
  • ウイルス対策
  • サーバのアクセス権限の管理
  • データのバックアップ

クラウド

クラウドとは、インターネット経由でサーバーやストレージなどのITリソースを利用できるサービスのことです。

以前は企業が自社でサーバーを購入し、オフィスやデータセンターに設置するのが一般的でした。しかし現在はAWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azure、Google Cloudなどのクラウドサービスを利用する企業が増えています。

クラウド

クラウドを利用すると、必要なときに必要な分だけサーバーを利用できるため、コスト削減や柔軟な運用が可能になります。

近年のインフラエンジニアには、クラウド環境を設計・構築するスキルも求められています。

データセンター

データセンターとは、サーバーやネットワーク機器を安全に設置・運用するための専用施設です。

データセンターには、多数のサーバーが設置されており、24時間365日安定して稼働できる環境が整えられています。

<データセンターの主な設備>

  • 安定した電源設備
  • 非常用発電機
  • 空調設備
  • 監視カメラ
  • 入退室管理システム

現在はクラウドサービスの利用が増えていますが、そのクラウドサービスも世界各地のデータセンターで運用されています。

そのため、データセンターはインターネット社会を支える重要な施設といえるでしょう。

ITインフラエンジニアの年収

ITインフラエンジニアの年収は、経験年数や担当業務、保有スキルによって大きく変わりますので、ここでの情報はあくまで一般的な目安として読み取りください。

20代の年収

若いうちからCCNAやLinuCなどの資格取得、構築経験の獲得によって市場価値が高まります。

年代平均年収の目安
~24歳約315万円
25~29歳約395万円

30代の年収

30代になると設計・構築やプロジェクト管理を任されるケースが増えます。
順調にスキルアップして認められると、大体下表のようになります。

年代平均年収の目安
30~34歳約500万円
35~39歳約550万円

40代の年収

40代になるとインフラアーキテクト、マネージャーなどの上位職種へキャリアアップする人が増え、その場合は平均年収は600万円を超え、大規模システムの設計やクラウド戦略の立案などを担当する場合は700万円以上になることもあります。

年代平均年収の目安
40~44歳約600万円
45~49歳約650万円

50代の年収

年代平均年収の目安
50~54歳約660万円
55~59歳約690万円

ITインフラエンジニアの仕事内容

ITインフラエンジニアの仕事は、サーバーやネットワークなどのITインフラを作って終わりではありません。

システムの利用目的や規模に合わせて最適な環境を提案し、設計・構築を行います。

そして実際に稼働が始まった後も、安定して利用できるように運用や保守を継続します。

ITインフラエンジニアの仕事

例えばECサイトやSNS、動画配信サービスなどが24時間365日利用できるのは、インフラエンジニアが見えない場所でシステムを支えているからです。

提案や見積作成

システムを構築する前に、お客様や社内の利用部門から要件をヒアリングし、最適なITインフラを提案します。

提案や見積作成は、要件が揃っていなければなりません。
要件が未確定の場合はヒアリングをします。
<ヒアリング例(サーバの場合)>

  • 必要なCPUやメモリのスペックは
  • 想定されるデータ容量は?
  • 目標とする稼働率
  • セキュリティ要件(暗号化が必要か、インターネットに接続するのか、社内ネットワーク)
  • etc・・・

要件の確認は、企業の組織体系などによりますが、様々な担当者へ確認する必要があります。
<例>

  • 必要なCPUやメモリのスペック
    アプリケーション担当者側に使用するミドルウエアや開発するアプリケーションをもとに導く必要があります。
  • 目標とする稼働率
    ユーザへの確認、重要なシステムであれば上層部にも確認が必要になるかもしれません。
  • セキュリティ要件
    情報セキュリティ管理担当部門などに確認をすることもあります。

なお、提案書や見積書を作成の際、ベンダーの推奨スペックも参考に作成します。

また、大規模なインフラ構築をする場合は、事前に性能試験結果をもとに選定することもあるので、この「提案や見積作成」フェーズは長期にわたる場合もあります。

設計

設計では、どのような構成でシステムを構築するかを決定します。

家を建てる前に設計図を作るように、ITインフラにも設計書が必要です。

  • サーバーを何台用意するか
  • どのようにネットワークを接続するか
  • 障害発生時の対策をどうするか
  • セキュリティ対策をどう実施するか

構築

構築は、設計書に基づいて実際にITインフラを作る作業です。

サーバーやネットワーク機器の設定を行い、システムが正常に動作する環境を整えます。

運用(保守・監視)

システムが稼働した後は、安定して利用できる状態を維持するための運用業務を行います。

<例>

  • システムの稼働状況確認
  • 利用状況の監視
  • アカウント管理
  • ソフトウェアの更新
  • 故障時や古くなった機器の交換

ITインフラエンジニアのメリット・デメリット

ITインフラエンジニアのメリット

  • 需要が高く将来性がある
    近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)、クラウド化が進み、多くの企業がITシステムを活用しています。
    また、AI普及により、高スペックなサーバーやデータセンターの物理的・大規模インフラ需要が増えています。
  • 幅広い業界で活躍できる
    IT企業だけではなく、製造業や金融業などの社内ITインフラ担当者としての活躍ができます。
  • ITを支えているという実感を得られる
    自分が構築・運用した環境によってサービスが安定して提供されていることで、やりがいを感じることができます。

ITインフラエンジニアのデメリット

  • 継続的な学習が必要
    インフラエンジニアに限らず、すべてのITエンジニアに言えることですが、技術は日々進化していますので、新しい知識を継続的に学習する必要があります。
  • 障害発生時のプレッシャーが大きい
    システム障害が発生した場合、迅速な対応が求められます。
    • Webサイトに接続できない
    • サーバーが停止した
    • ネットワークが切断された
      ネットワーク障害は、複数のシステムに影響を及ぼすので、早急に復旧対応することが望まれます。
  • 夜間や休日対応が発生する場合がある
    サーバの定期メンテナンス(OSやファームウェアの更新など)、障害対応などシステムを停止しての作業が必要な場合は、ユーザが利用していない夜間や休日に作業を実施することがあります。

ITインフラエンジニアに必要なスキルと資格

ITインフラエンジニアに求められる代表的なスキルと資格を紹介します。

サーバの知識

サーバの構築や操作の知識です。

特に近年はLinuxサーバーが多く利用されているため、Linuxの基礎知識を身につけておくと役立ちます。

  • LinuxやWindows Serverの操作
  • CPUやメモリの仕組み
  • ファイルやディスク管理
  • サーバーの設定や運用

スキルを身に着けるために勉強するとよい資格

おすすめ資格備考
MCP(Windows Server関連)Windows Server環境の知識を身につけたい人向け
LinuC レベル1Linuxサーバーの基本操作や管理方法を学べる、インフラエンジニアの定番資格です。

ネットワークの知識

ネットワークはインフラの土台となるため、特に重要なスキルといえます。

少なくとも以下の基礎知識が必要です。

  • TCP/IPやIPアドレスの概念
  • DNS
  • ルーター
  • スイッチ
  • ファイアウォール

スキルを身に着けるために勉強するとよい資格

おすすめ資格備考
CCNAネットワークの仕組みを学ぶ際の定番資格で、多くの企業で評価されています。

クラウドの知識

現在のIT業界では、多くのシステムがクラウド上で稼働しています。

インフラエンジニアには、クラウド環境の設計や構築、運用に関する知識が求められています。

スキルを身に着けるために勉強するとよい資格

おすすめ資格備考
AWS Certified Cloud PractitionerAWSの基本概念を学べる入門資格で、クラウド学習の第一歩に最適です
AWS Certified Solutions Architect – AssociateAWSでシステムを設計・構築するための実践的な知識を習得できます。
Microsoft Certified: Azure Fundamentals(AZ-900)Microsoft Azureの基礎を学べる初心者向け資格です。

セキュリティの知識

インフラエンジニアは、不正アクセスやサイバー攻撃からシステムを守るためのセキュリティ知識が必要です。

近年はサイバー攻撃が高度化しているため、セキュリティスキルの重要性はますます高まっています。

スキルを身に着けるために勉強するとよい資格

おすすめ資格備考
情報セキュリティマネジメント試験セキュリティ対策の基礎を学べる国家資格で、初心者にもおすすめです。
情報処理安全確保支援士試験(登録セキスペ)国内最高レベルのセキュリティ系国家資格の一つです。

■基本情報技術者試験がITインフラエンジニアにも評価される理由
基本情報技術者試験は、サーバーやネットワークだけでなく、その上で動作するアプリケーションやシステム善太の基礎知識を体系的に理解している人材として評価されます。
特に未経験者や学生の場合は、インフラに特化したスキルがまだ少なくても、基本情報技術者試験を取得することで学習意欲や基礎力をアピールできるため、就職や転職時の評価につながります。

★本サイトも基本情報技術者試験の対策ページが用意されていますので、参考にしてみてください。

ITインフラエンジニアの将来性

「ITインフラエンジニアのメリット」でも述べましたが、ITインフラエンジニアは今後も高い需要が期待される職種です。

クラウド需要の拡大に伴い、クラウド環境の設計・構築・運用を担う人材の重要性は増しています。

また、企業のDX推進を支える基盤として、安定したITインフラの整備は不可欠です。

さらに、AIが普及してもインフラは必要であり、AIを動かすサーバーやネットワーク、クラウド基盤を支えるインフラエンジニアの役割は今後も継続して求められるでしょう。

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