基本情報技術者試験で頻出のメモリについて解説。RAM・ROM・DRAM・SRAMの違いからキャッシュメモリまで、図解付きで分かりやすく学習できます。
メモリとは
メモリとは何か
メモリ(Memory)とは、プログラムやデータを一時的または長期間保存するための記憶装置です。
CPUが処理を実行するためには、プログラムやデータを読み込む必要があります。メモリは、CPUが必要とする情報を保存し、必要に応じて高速に受け渡す役割を担っています。
コンピュータの五大装置でメモリは「記憶装置」に属します。

メモリは主記憶装置というのが正式名称です。
最近ではUSBメモリもありますし、キャッシュメモリ(後術)もメモリの一部ではありますので、単に「メモリ」と言う場合は主記憶装置のことと認識しましょう。
メモリの役割
メモリの主な役割は、プログラムやデータを保存し、CPUが必要なときにすぐ利用できるようにすることです。
例えば、アプリケーションを起動すると、補助記憶装置(SSDやHDD)に保存されているプログラムが主記憶装置(RAM)へ読み込まれます。
CPUは主記憶装置からプログラムやデータを読み込みながら処理を実行します。
メモリはよく机に例えられます。
例えば机で勉強をしているときに、必要な参考書などの本が少しはなれば本棚にあるとします。
もし、必要な本を机の上の用意していない場合は。
本を取りに本棚へ行く→机へ戻って読む→別の本を取りに本棚へ行く→机へ戻って読む
となり非効率です。
本棚から必要な本を机に置いておけば効率よく勉強できます。
CPUや補助記憶装置との関係
メモリについて簡単な例で説明します。
ストレージには学生のテスト結果を計算する「アプリ」と、テスト結果の「データ」が格納されています。

テスト結果から合計と平均を計算するために、アプリとデータをメモリに読み込みます。

メモリに読み込んだアプリをデータをCPUに渡して計算結果をメモリに格納します。

RAMとROM
メモリには、主にRAMとROMがあります。
RAMとは
RAM(Random Access Memory)は、データの読み書きが自由にできる主記憶装置です。
OSやアプリケーションを実行するときは、プログラムやデータがRAMへ読み込まれ、CPUはRAMから必要な情報を取り出して処理を行います。
RAMは処理速度が速い反面、電源を切ると保存していたデータが消えてしまう(揮発性)という特徴があります。

ROMとは
ROM(Read Only Memory)は、電源を切ってもデータが消えない(不揮発性)の記憶装置です。
コンピュータを起動するために必要なBIOSやUEFIなどのプログラムが保存されています。

昔は書き込みができないメモリとして利用されていましたが、現在では書き換え可能なEEPROM、フラッシュメモリなども広く利用されています。
RAMとROMの比較
| 項目 | RAM | ROM |
|---|---|---|
| 読み込み | ○ | ○ |
| 書き込み | ○ | × |
| 電源を切った場合 | データが消える | データは保持される |
| 主な用途 | 主記憶装置のメモリ | BIOSやUEFI |
DRAMとSRAMの違い
RAMには、主にDRAMとSRAMの2種類があります。
DRAMとは
DRAM(Dynamic RAM)は、コンデンサに電荷を蓄えてデータを記憶するRAMです。
時間が経つと電荷が自然に失われるため、データを保持するには一定時間ごとに再び書き込むリフレッシュという処理が必要になります。
DRAMはSRAMより速度はやや遅いものの、構造がシンプルで大容量化しやすく価格も安いため、パソコンの主記憶装置として広く利用されています。
SRAMとは
SRAM(Static RAM)は、フリップフロップ回路を用いてデータを記憶するRAMです。
DRAMのようなリフレッシュが不要なため、高速にデータへアクセスできます。
一方で、回路が複雑になるため価格が高く、大容量化には向いていません。
そのため、SRAMはCPUに近いキャッシュメモリとして利用されています。
DRAMとSRAMの比較
| 項目 | DRAM | SRAM |
|---|---|---|
| 方式 | コンデンサー | フリップフロップ |
| リフレッシュ | 必要 | 不要 |
| 速度 | やや遅い | 高速 |
| 価格 | 安い | 高い |
| 容量 | 大容量化しやすい | 大容量化しにくい |
| 主な用途 | 主記憶装置 | CPUのキャッシュメモリ |
表に記載されている特徴はしっかり覚えておきましょう。
メモリモジュール
メモリは、メモリチップを基板上に配置し、メモリモジュールとしてマザーボードへ装着します。
代表的な規格には、デスクトップパソコンで使用されるDIMMと、ノートパソコンで使用されるSO-DIMMがあります。

DIMMとは
DIMM(Dual Inline Memory Module)は、デスクトップパソコンで広く使用されるメモリモジュールです。
SO-DIMMとは
SO-DIMM(Small Outline DIMM)は、ノートパソコンや小型パソコン向けのメモリモジュールです。
DIMMより小型に設計されており、限られたスペースにも搭載できます。機能はDIMMとほぼ同じですが、大きさやピン数が異なります。
フラッシュメモリ
フラッシュメモリとは、読み書きが可能で、電源を切ってもデータが消えない(不揮発性)の半導体メモリです。
読み書きの速度が速く、小型で衝撃にも強いため、さまざまな記憶装置に利用されています。
代表的な製品には、USBメモリ、SDカード、SSDなどがあります。

キャッシュメモリ
キャッシュメモリは、CPUとメモリ間にある高速なメモリで、頻繁に使用するデータや最近使用したデータを一時保存します。
ボトルネックを軽減する役割を果たしています。

昔のコンピュータは、キャッシュメモリがマザーボードに取り付けられることもありましたが、現在ではほとんどのキャッシュメモリはCPUの一部として統合されています。
キャッシュメモリのアクセス時間
キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶のアクセス時間の 1 / 30 で,ヒット率が95 % のとき,実効メモリアクセス時間は,主記憶のアクセス時間の約何倍になるか。
- 主記憶のアクセス時間をxとする。
- キャッシュメモリのアクセス時間は、1/30
- 実効メモリアクセス時間を求めます。(主記憶とキャッシュメモリを使った場合のアクセス時間)
・主記憶アクセス時間 : 1/30 × 0.95x
・キャッシュメモリアクセス時間 : (1 – 0.95)x
・実効アクセス時間は、主記憶アクセス時間 + キャッシュメモリアクセス時間なので
1/30 × 0.95x + (1 – 0.95)x
= 1/30 × 0.95x + x – 0.95x
≒ 0.081666x - よって、実効メモリアクセス時間は,主記憶のアクセス時間の約0.08倍です。
メモリインターリーブ方式とは
メモリインターリーブは、複数のメモリバンク(メモリの単位)に分けて、同時並行でアクセスすることで、データ転送を高速化する技術です

メモリインターリーブは、メモリを複数バンクに分割し、並列アクセスで高速化する技術という点が試験で問われます。
腕試し
腕試し(理解テスト)に挑戦する場合はこちらをクリック。


コメント